通勤を愉しめる住まい選びとは

通勤 住まい選び
掲載元:写真AC

あなたにとって通勤とは?

近頃、住まい選びに関して職住近接が叫ばれていますが、あなたにとって通勤は苦痛なものでしょうか。私は不動産会社に勤務していますので、賃貸や売買で住まい探しをしている人とたくさん接しています。色々な人の話を聞くと、必ずしも職住近接が良いと限らないなと思います。

内勤の人は朝から晩まで会社の中で仕事をしますが、ずっと会社にいると息が詰まるのでしょう。リフレッシュしたいとお昼は外に出てランチする人を見かけます。また、会社から徒歩1分の住まいに住んでいると、仕事とプライベートの切り替えが付かないと感じる人もいます。子育て世代の人は、会社でも主戦力として忙しく働き、家に帰れば家事や育児が待っています。

電車のラッシュはもちろんストレスでしょう。しかし、通勤途中にある並木道、川の流れ、車窓から見える遠くの山々、毎日通り過ぎるテラス席のあるカフェ。そういったものに癒しを感じ、気持ちの切り替えができることは毎日の生活リズムを整えるうえで、大切なことだと思います。

通勤距離があることは、決して悪いことではないのです。

通勤距離がある物件を選ぶときのポイントは?

毎日電車のラッシュアワーに乗車して通勤するのはたいへん苦痛ですが、会社の距離が遠ければ遠いほど、ラッシュに巻き込まれる可能性は高くなります。そのため、物件を選ぶ際は、できるだけラッシュを避けられる立地の物件を選ぶことです。

たとえば、 朝の通勤時、確実に電車のシートに座ることができるように、始発となる駅の近くにある物件を選ぶこと。東京の蒲田、三鷹、石神井公園、富士見ヶ丘、北綾瀬、和光などの駅は始発駅となっているので、たとえ通勤距離が長くともシートに座れるのでストレスがたまりにくくなります。

会社まで乗り換えがなければなおさら快適です。乗車時間を読書の時間にする、今日の会議の資料に目を通すなどでき、会社、自宅以外の「サードプレイス」として位置づけられることでしょう。「サードプライス」とは、自分だけのリセットできる時間が確保できる場所です。通勤途中のカフェと同じ役割を果たします。

 もう1つの物件選びのポイントは「歩いて帰る道」に注目して物件を選ぶということです。自分が利用しているスポーツジムや居酒屋、図書館などの施設があれば、利用する頻度が高くなり、自分をリセットできるチャンスも多くなります。毎日、街路樹の美しい風景の中を歩いて駅に向かえば、すがすがしい気分に自分をシフトシェンジさせることでき、やる気も起こすことができたり、嫌なことがあっても気持ちを切り替えることができたりするかもしれません。

まとめ

 会社に近い家を選ぶことが、理想家選びとはかぎりません。感じ方は十人十色。家選びをするときに、このような視点で選ぶ人がいてもいいのだと思います。

住まい選び
オフィスヨシイ

代表 吉井希宥美
群馬県高崎市で不動産会社をやっています。
一般的な不動産会社ではなく、コンサル重視の会社です。
1人の顧客に寄り添い、相続やライフプランを見据えた提案を行っています。そのため、通常の賃貸売買のほか、投資案件、用地入れも致します。
DX化の時代に、顧客との「コミュニケーション」、つまりアナログを重視し、皆様の要望にお応えできるよう、日々研鑽しています。

宅地建物取引士、AFP、家族信託コーディネーター®、相続実務士を所持する不動産コラムニスト。不動産取引や相続相談を行いながら、執筆を手掛ける。

日本女子大学卒。フリーライターとして13年活動したのち、住宅関係の仕事に関わりたいと不動産会社に就職。売買、賃貸仲介、賃貸管理など、幅広い業務を経験。現在は、不動産の実務に関わりつつ、不動産コラムを執筆、相談業務やセミナーも行っている。幅広い不動産知識とライター時代に培った「ヒアリング力」で要望を聞き、お客様のためになる「住まい方」を提案する。近年は相続の絡んだ案件の相談業務も行っている。
理想の住まい、理想の生き方を探す方の手伝いをしている。
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過去掲載サイト
日刊住まい
https://sumaiweb.jp/
リノベーションサイト「SUVACO」
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住まいる博士
https://sumai-hakase.com/
ARUHIマガジン

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