コロナになってから、生活の仕方が変わり、不動産市況も変わりつつあります。それを私が肌で感じるのは、軽井沢です。新しい生活様式として「多拠点居住」「移住」という概念が生まれ、都会を離れて、地方に居住する人が増加軽井沢の地価は、2019年以降、上昇し続けています。
軽井沢バブルと人気エリアが変化した理由
一番の理由は、最も大きな理由は、定住者の増加です。国土交通省の地価公示(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000043.html)
によると、2018→2023年の5年間で見ると、地価は3割ほど上昇しています。取引数に関しては、今までは、旧軽井沢、新軽井沢など、しなの鉄道線沿いを中心とした取引がメインと思っていましたが、発地や追分の取引が増えているのが目立ちました。
発地、追分エリアの取引が急増
下記に2019年~2023年までの軽井沢町の不動産取引をまとめた表を掲載します。これは、国土交通省土地情報システムのデータを独自でまとめたものです。
コロナ以前、発地エリアは定住エリアというよりも、観光に来た人がお土産や野菜を買ったり、(スポーツの)試合や合宿で訪れるエリアといったイメージでした。実際10年前に、お客様に提案しても、見向きもされなかった。しかし、2021年の発地エリアの取引数は、82件で全体の2.6%。物件概要書のキャッチコピーも「人気の発地エリア」「子育て移住の街」。驚きです。理由は、前編で紹介した教育機関などが発地エリアにあるからと考えられます。子どもが教育機関に通いやすい場所に移住者が発地や追分、ニューレイクタウンなどに家を買っているのでしょう。
駆け込み購入の反動で、売りの物件も増加
コロナや子どもの入学試験合格などで、急に転居を要する人たちが購入した町内の物件が、使い勝手が悪い等の理由で、売却される傾向も最近みられるようです。今、売却するということは、自分たちにとって使い勝手の良い家がどんなものかが、分かり始め、今後長く住みたいという気持ちが読み取れます。
令和ならではのサステナブルな商業施設が郊外に登場
人が集まり始めれば、商業施設も新しいエリアに進出。気になったものをいくつか紹介します。
Karuizawa Commongrounds
佐久郡軽井沢町長倉 鳥井原1690-1
「昔、犬を散歩に連れてきたときは、ここ、何もなかったよなー」と思いながら眼を止めた同施設。森?の中に、「軽井沢書店 中軽井沢店」やインターナショナルスクール、カフェ、飲食店・コワーキングスペースなどが点在する複合施設です。
豊かな文化、交流と賑わいを育む地域のコミュニティハブを目指す、とのこと。インターナショナルスクールは、シンガポールを拠点とし、世界11カ国で120校のインターナショナルスクールを運営するEtonHouse Education Groupの軽井沢校。
still(シュティル)
長野県北佐久郡軽井沢町追分1372−6
北欧のアンティーク家具を扱う「ハルタ カルイザワ」やカフェ、ホテル、イベントスペースが集う、国道18号線沿いのドライブインをフル断熱リノベーションした複合施設です。白い建物が印象的。
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