マンション経営を行っている人にとって、一番恐いのは「空室」ではないでしょうか。支出はあるのに収入がないうえ、売却時の不動産価値も下がってしまいます。部屋のリフォームは、空室をなくすための手段の1つ。では、どんなことを行えはよいのでしょうか。
どうして空室になってしまうのか?
最初に、どうして退去しまうのか、原因を考えましょう。原因を突き止めて、どのようにインテリアを工夫すればよいか考えます。
① 通勤距離が遠い
転勤・転職などが原因で職場が変わる、もともと通勤距離が遠いという人は、更新のタイミングで退去する可能性が高いです。
② 家族の構成人数が変った場合
子どもが生まれた、子どもが独立したので家が広くなった、親と同居することになった、など家が原因で退去することがあります。
③家を購入した
マンション・一戸建を自己居住用に購入したときも、賃貸住宅が必要なくなります。
そのほかにも
・ 家賃の支払いが厳しくなったから
・ 更新料がかかるから
・ 騒音問題や、共用部分が汚れているなどの住まいのトラブルがあるから
・ 長く住んでいて、設備も古くなってきたから
などが空室の原因と言えます。
おすすめのリフォーム・インテリア
大家さんとしては、なるべく時間と費用がかからない方法で、部屋のアレンジをしたいところです。お勧めしたいのは以下のものです。
①クロスをアクセントクロスに
アクセントクロスとは室内の一面のみを別の素材や色の壁紙を使って装飾する方法のこと。一面だけの変更なので安価に施工が可能。ビビットならポップな感じに、ダークな木目調のクロスならシックな感じにと、色でイメージを操作できます。クロス価格は1平方メートルあたり1000円前半からあります。
20代~30代の独身者、特に女性は、自宅=オフタイムという意識を強く持っているようです。「リラックス」「落ち着く」「安らぐ」といったキーワードを意識してクロスを選んではいかがでしょう。白やグレー、ブラウンのほか、流行のニュートラルカラー(=曖昧な色味)の室内は、案内をしていて、好評だと感じました。
②鏡を配置して広さを感じさせる
鏡は光を反射するので、間接照明の役割になります。あまり光が確保できない玄関に設置してみてはいかがでしょうか。鏡に部屋が移りこむと、実際よりも広く感じますし、出かけるときに身だしなみをチェックでき、便利です。
③フェルトボードを壁に貼り騒音対策
以前、賃貸住宅に住んでいる女性から、「隣から音がうるさいと言われてしまった」と相談がありました。本人はなるべく音がしないように静かにしたり、洗濯機を回す時間を気にしたりと気を遣っていたらしいのですが再度クレームがきてしまいました。さらにタンスを壁際に置くなどの工夫も彼女なりにやっていましたが、相変わらず、音がうるさいと言われ、どうしたらよいか分からなくなってしまったそうです。
おすすめしたのは、インターネットなどで販売されている「フェルトボード」。床や壁に敷き詰めるための、フェルト素材でできた製品です。パネル式で、簡単にはさみでカットでき、取付は「ホットメルト」というボンドで行います。これは賃貸住宅対応のボンド。手軽で女性でもきれいに施工できます。吸音効果があるうえに、各色あるパネルを組み合わせ市松模様に、列ごとに色を変えストライプにと、アレンジが聞き、入居者にとってメリットがたくさんあると思います。
価格は安価。1枚1,000円以下のものも多くあるので、大家さんがボードを用意してあげたらいかがでしょう。騒音対策になるうえ、アピールポイントが増えると思いませんか。ちなみに、先述の彼女はフェルトボードを市松模様にして壁にはめ込み、騒音問題をクリア。おうち生活を楽しんでいます。
まとめ
リフォームする際は、入居者のニーズに合ったインテリアとは何かを理解することが重要。ニーズとずれたリフォームでは、入居者がすぐには見つからないでしょう。退去の際にアンケートをとるなどして、次にどんな修繕をすればよいかをチェックしておきましょう。
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