隣の家から木がはみ出してきた!根は切ってもいいのに、枝を切ってはいけないのはどうして?

剪定 住まい選び

コロナウィルス騒動で、自宅にいる機会が増えたせいか、庭木の手入れをしている人を、いつもより多く見かける気がします。大きくなりすぎた庭木をそのまま放置しておくと、伸びた枝や落ち葉などが隣家の敷地内へ入ってしまい、ご近所トラブルに発展するおそれがあるので、なるべく早く剪定を行いましょう。注意してほしいのが、隣の家から自分の家側に、はみ出している「木の枝」です。これは、許可なく剪定してしまうと、罰せられてしまうことがあります。どうしてなのでしょうか。

オリーブ

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1.枝は勝手に切ってはいけないが、根は切ってもOK

民法ではこのことについて、次のように決められています。

木の根

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・隣地の枝が自分の土地を越えている場合
隣の土地の木の枝が、境界線を超えて出ているとき、木の所有者に境界線を超える部分を切り取るよう請求することができます。つまり、木の枝が越境してきて日常生活に支障があるような場合に、切り取らせるよう求めることができますが、竹木の所有者の承諾無しでは切り取ることはできないのです。

・隣地の根が自分の土地を越えている場合
隣の土地の竹木の根が、境界線を超えて出ているときは、その根を自ら切り取ることができます。

2.どうして根は切ってもいいのか

住宅

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枝と根についてこのように扱いが違うのか、理由ははっきりとはしていません。「根を切ってもよい」というルールがあるのは、枝の所有権が隣人にあると扱うのに対し、根っこの所有権はこちらにあると扱われるから。法律ではこのように規定されていますが、現実問題としては勝手に根を切って、万が一隣の家の樹木が枯れたりするとトラブルになる恐れがあります。そのため、隣の人に一言伝えてから切った方が、トラブルを未然に防げるでしょう。

 

住まい選び暮らしのヒント
オフィスヨシイ

代表 吉井希宥美
群馬県高崎市で不動産会社をやっています。
一般的な不動産会社ではなく、コンサル重視の会社です。
1人の顧客に寄り添い、相続やライフプランを見据えた提案を行っています。そのため、通常の賃貸売買のほか、投資案件、用地入れも致します。
DX化の時代に、顧客との「コミュニケーション」、つまりアナログを重視し、皆様の要望にお応えできるよう、日々研鑽しています。

宅地建物取引士、AFP、家族信託コーディネーター®、相続実務士を所持する不動産コラムニスト。不動産取引や相続相談を行いながら、執筆を手掛ける。

日本女子大学卒。フリーライターとして13年活動したのち、住宅関係の仕事に関わりたいと不動産会社に就職。売買、賃貸仲介、賃貸管理など、幅広い業務を経験。現在は、不動産の実務に関わりつつ、不動産コラムを執筆、相談業務やセミナーも行っている。幅広い不動産知識とライター時代に培った「ヒアリング力」で要望を聞き、お客様のためになる「住まい方」を提案する。近年は相続の絡んだ案件の相談業務も行っている。
理想の住まい、理想の生き方を探す方の手伝いをしている。
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