購入する住宅が決まったのに、住宅ローンをどこで借りるか、どんな商品を何年ローンで借りるか迷っているお客さんに多く出会います。今回は住宅ローンの選び方について、お知らせします。
固定金利と変動金利の特徴を知る
現在(2020年4月30日現在)の場合、金利は非常に低くなっています。
みずほ銀行を例にとると
といった具合です。金利は低い方がよいに決まっていますので、一番低い変動金利がお得ですが、この場合3年ごとに金利の見直しが入ります。この先、10年、20年先に金利が上がるなら、固定20年がよいですよね。金利がどうなるかの見通しは、日銀や政府から発表されるデータをみると予想は付きますが、絶対ではないので、選ぶのを迷ってしまいます。
こんな家族にはこんな金利タイプがオススメ
私は金利タイプをお勧めするときに次のような考え方をしています。参考にしてみて下さい。
20代後半。結婚してしばらくは共働き希望のAさんのケースは?
Aさん夫婦は、新婚生活を4、5年楽しんみ、30歳半ばくらいまでに子どもができたらいいと考えていらっしゃいました。そこで、変動金利を35年借りて、繰り上げ返済を積極的にしたらどうかと提案しました。変動金利のほうが、金利が低いため、より多くの元本の返済できるからです。共働きのうちは、貯蓄に回せるお金があるとのこと。貯蓄による金利が現在は少ないので、繰り上げ返済に回します。
固定金利でどのくらいの支出になるか試算を
Bのお宅の場合、住宅購入時には、すでに13歳と11歳のお子さんがいました。これから約10年の間は、子どもさんが大学を卒業するまでの期間は学費や塾代などの教育費が一番かかる時期です。この時期の方は将来的にどのくらいの支出があるか、見通しが立っていた方が安心です。変動金利で、住宅ローンの月の支払い額が急に上がってしまうより、10年固定金利を選択し、子どもが大学在学中の支出を見越して、今から蓄えるようにしましょう。
繰り上げ返済の考え方
借り入れ期間は短い方が金利の支払いが少なるなるので、住宅ローンの借り入れも35年よりは30年、30年よりは20年と短い方がいいと考える方が多いようです。しかし、低金利の今、最長期間で借り入れを行い、繰り上げ返済するという考え方も採り入れてもよいのではないでしょうか。
繰り上げ返済のもっとも大きなメリットは、利息を軽減できるという点です。たとえば、借入金額を3,000万円、返済期間35年、金利1.2%とすると、利息だけで約675万円になります。 繰り上げ返済はこの利息を大幅に軽減できるため、ローン返済において有効な手段です。普段は少額のお金を返済に充て、自分の都合のよいときに、まとまったお金を返済し、支払う金利の総額を少なくしていくのです。
住宅ローンの返済方式は「元利均等返済」とう方式で行われるのが一般的。この方式では、月々の返済額は変わりませんが、返済額を占める元金と利息の割合が返済期間の経過に応じて変わっていきます。返済開始時は利息の割合が高く、返済期間の経過とともに元金の割合が高くなるので、繰り上げ返済を行うタイミングが早いほど、利息を軽減できるということになります。
まとめ
住宅ローンの商品は一概に「固定10年がいい」「変動がいい」と言いきれません。その人のライフプランを考え、何年後にお金がたくさんかかるのか、何年後には貯金ができそうなのかを判断し、金利プランを選ぶことが大切です。
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